今回は、カジュアル面談について解説していきます。なんか聞いたことあるけど、詳しくは分からないという方が大多数ではないでしょうか?今回の記事は、そんな方必見の内容となっています。事業所への応募意欲・内定承諾率を向上させるための新たな手法の一つとして注目されているカジュアル面談について詳しく解説していきます。WELLNOVAでは「看護師採用を改善したい」「人材紹介や有料求人媒体を減らして採用コストを抑えたい」事業所さまに、看護師採用の現状分析、採用戦略立案、実行・改善までを一気通貫でご支援しています。看護師採用に関するお悩みは、ぜひお気軽にご相談ください。→サービス紹介資料の無料ダウンロードはこちら1. カジュアル面談とはカジュアル面談は、従来のフォーマルで堅苦しい雰囲気ではなく、リラックスした雰囲気のもとで行われる事業所と求職者のコミュニケーションの場を指します。一般的には、くつろげるカフェや事業所のフリースペース、もしくはオンライン通話などで行われます。このような環境下で行われることで、事業所と求職者との間での自然体でのコミュニケーションが生まれやすいとされています。2. カジュアル面談をおこなう目的カジュアル面談の主な目的は、事業所と求職者との間の関係性や相互理解を深めることにあります。リラックスした状態で対話ができるため、通常の選考では聞きづらいようなことや、話しづらいことを相互共有することができ、事業所側と求職者側、双方の興味付けの場としても有効です。3. カジュアル面談と採用面接の違いカジュアル面談と通常の採用面接は、性質や目的において大きな違いがあります。カジュアル面談は、リラックスした雰囲気のもと、相互理解のための対話に重点が置かれますが、対照的に採用面接は、新メンバーの選考や評価が主な目的です。カジュアル面談ではリラックスした雰囲気でコミュニケーションが進む一方、採用面接ではプロフェッショナルな態度が求められ、スキルや適性の評価が行われます。面接は選考が目的であるので面接を通じて採否が分かれますが、カジュアル面談では、採用・不採用といった採否の判断はされないことが多いです。つまり、カジュアル面談では選考プロセスから少し外れた位置づけになります。4. カジュアル面談が注目されている背景近年、このカジュアル面談が注目を集めています。この背景として、人手不足や組織が求める人材の確保が難しいことが挙げられます。従来では、求職者からの応募を待つ受動的な採用スタイルでしたが、少子高齢化による労働力人口の減少から人材の確保が難しくなっており、そのため、今回の記事で解説していくカジュアル面談のような、事業所から能動的に動く採用スタイルが増加しています。カジュアル面談は事業所から求職者へアピールすることができる場でもあるため、選考前のコミュニケーションの場としても活用されています。多様性を尊重し、個々の価値観や特性に合わせた選考が求められる現代において、カジュアル面談は新たなアプローチ方法の一つとして注目を浴びています。5. カジュアル面談の導入状況では、実際にどのくらいの企業がカジュアル面談を活用しているのでしょうか。以下、カジュアル面談の導入状況について、株式会社学情が行った調査となります。株式会社学情は2023年5月15日、中途採用領域での「カジュアル面談」に関する調査結果を発表しました。調査期間は2023年4月7日~21日であり、企業および団体の人事担当者より444の有効回答を得たものとなります。調査の結果からは、カジュアル面談を「実施している」と回答した企業が 29.1%に上り、実に4社に1社の割合で企業はカジュアル面談を実施していることになります。また、「実施を検討している」と回答した企業が25.7%に上り、「実施している」と回答した企業と合わせると実に半数以上の企業がカジュアル面談に前向きな考えであることが分かります。最近では、医療・介護の業界においてもカジュアル面談を実施する法人が増加しており、病院や施設の雰囲気を感じてもらうためにも有効活用されています。参考URL:4 社に 1 社は「カジュアル面談」を実施。期待する効果 1 位は「ミスマッチの防止」、2 位は 「志望意欲の醸成」/人事担当者アンケート6. カジュアル面談のメリットカジュアル面談には、以下のようなメリットがあります。6-1. ミスマッチの防止カジュアル面談は、従来のフォーマルな面接よりも自然体でのコミュニケーションが行えるため、求職者は自身の志向や価値観を表現しやすくなります。その結果、求職者と事業所との価値観の不一致やギャップが分かりやすくなるため、カジュアル面談を通じた相互理解を深めるプロセスの中で、ミスマッチを防ぐ効果が期待されます。例えば、看護師採用の場合、看護師としての業務内容や業務体制を事前に説明しておくことで、入った後のギャップを小さくすることができます。6-2. 転職潜在層にアピールできるカジュアル面談は、従来の採用手法に比べて、転職潜在層へのアピールに適しています。転職潜在層とは、転職を考えているが行動に移すことができていない潜在的な層のことです。転職を考えている人のうち、実に7~8割がこの潜在層であると考えられています。この転職潜在層の方々に、いきなり通常のフォーマルな面接は少しハードルが高いかもしれません。しかし、カジュアル面談であればリラックスした状況で行われるため、情報収集の一環としてでも、気軽に参加しやすいと考えられます。求職者にとっては、事業所のカルチャーや環境、雰囲気に触れながら自分と事業所のマッチング度を評価する良い機会となり、事業所側にとっても、求職者の素の姿やポテンシャルを見極める良い機会となります。医療・介護業界においては、転職を考えているけれど、行動に移せていない人や業界に興味はあるけれど、なかなか挑戦できていない未経験の方などの潜在層に上手くアピールすることができれば、人材確保の一手段として役に立つと考えられます。6-3. 志望意欲の醸成カジュアル面談は、求職者の志望意欲を醸成する上でも有効な手段です。自分の考えや目標を素直に表現しやすい状況の中で行われるため、求職者は事業所のカルチャーやビジョンに触れ、自身のキャリアとの関連性を深めることができます。求職者からの事業所に対する興味や意欲を高めることで、入社した場合のその後のモチベーションや貢献度が向上する効果も期待できます。事業所と求職者との間で、より深い共感と理解が生まれることで、双方の長期的な成功に繋がることが期待されます。7. カジュアル面談のステップカジュアル面談は、以下のステップで進行されます。①アイスブレイク・自己紹介まず初めに、参加する方全員の自己紹介を行います。通常の自己紹介に加えて、当日の交通手段や今日の朝ごはんなどの世間話も交えたアイスブレイクを行うことで、和やかなムードが生まれ、コミュニケーションのスタートがスムーズになります。②面談の目的の共有次に、面談の目的や進行予定を共有し、双方のゴールを明確にします。これにより、面談の進行がスムーズになり、効果的な情報交換が可能となります。③求職者の状態やニーズなど状況を確認求職者の現状や転職の動機、キャリアの展望などを詳細にヒアリングします。これにより、求職者のバックグラウンドを理解し、適切なアプローチにつなげます。④ヒアリングした求職者のニーズに合わせた事業所説明を意識して行う求職者のニーズや興味に合わせて、事業所の特徴や価値観を具体的に説明することで、求職者との共通点や興味を引くポイントを強調し、相互の関心を高めます。⑤質疑応答求職者からの質問や疑問に対して丁寧に回答し、双方向の対話を深めることで、組織に対してより深い理解を得ることができます。⑥選考意思の確認と今後の選考案内最後に、求職者へ選考に参加するかどうかの意思を確認し、今後の選考プロセスを案内します。当日にその場で案内することで、求職者との関係性を継続しやすくなり、選考プロセスがスムーズになります。以上のステップを通じて行うことで、カジュアル面談は事業所と求職者の双方にとって有益な情報交換の場となり、適切な人材マッチングを実現する場となります。8. カジュアル面談で必ず伝えるべき内容続いて、カジュアル面談において、必ず伝えるべき内容について6つのポイントに分けて解説していきます。8-1. 面談担当者の自己紹介最初に、面談を進行する担当者の自己紹介を行います。求職者は面談担当者のバックグラウンドや経験を知ることができ、信頼感を得やすくなります。その後の和やかな雰囲気づくりを意識したものにすることで、面談の入りがスムーズになります。8-2. 参加を誘致した理由求職者を誘致した背景や理由を明確に伝えましょう。求職者が持つどのような特性やスキルに興味を持ち、評価しているのかをしっかりと説明することで、求職者からの自社への関心を高めることが期待できます。8-3. 面談の目的面談の目的を明確に伝えることが重要です。面談がどのような目的で行われるのか、どのような成果を期待しているのかを求職者へも共有することで、双方の期待値を一致させることが重要です。8-4. 求職者に応じた自社の魅力求職者の興味やニーズに合わせて、自社の魅力を具体的に伝えましょう。事業所のカルチャーやキャリアアップ制度、事業所内での取り組みなど、求職者にとって魅力的な要素を強調することが大切です。8-5. 求職者と自社がマッチする点求職者と自社がどのような点でマッチするかを具体的に説明しましょう。求職者の強みや志向と、自社の価値観や求める人物像がマッチングしている点を強調することで、求職者は自身のキャリアと事業所との関連性を感じることができます。8-6. 求職者と自社がマッチしない点求職者と自社のミスマッチがある場合においても、率直にその点を伝えることが大切です。双方のミスマッチを防ぐためにも必ず伝えなくてはなりません。9. カジュアル面談のコツカジュアル面談を成功させるためには、以下の6つのコツを意識しましょう。①面接ではないことを明示するカジュアル面談は、堅苦しい面接ではなく、対話と情報交換が主な目的です。この点を明確に伝えて、求職者がリラックスした状態で参加できるよう心がけましょう。②リラックスできる場所と服装を設定するカフェやリラックスできるような場所で実施することで、自然体でのコミュニケーションが可能となります。また、できるだけ自由な服装で参加できるよう心配りをしましょう。③話しやすい相談相手として接するカジュアル面談では、求職者が気軽に意見や質問を述べやすい雰囲気を作ることが重要です。和やかなトーンでコミュニケーションを取り、相手が話しやすい環境を整えましょう。④評価ではなくマッチするかで考えるカジュアル面談では、求職者の適性や志向と自社の価値観や求める人物像がマッチするかを重視します。単なる評価ではなく、お互いの相性を探る姿勢を持ちましょう。⑤求職者に多く話してもらう求職者の視点や意見を尊重し、多くの情報を引き出すことが大切です。求職者が自分自身や自社について深く語ることで、双方の理解が深まります。⑥次のステップを明確にして終了するカジュアル面談の最後には、次のステップやアクションプランを明確に伝えましょう。求職者に今後の流れを明確に示すことで、選考プロセスの透明性を高めます。カジュアル面談は、求職者と担当者の双方がリラックスした状態で対話を行い、相互理解を深めることが重要です。このアプローチを通じて、より適切な人材マッチングを実現できると考えられます。10. カジュアル面談における質問例カジュアル面談におけるいくつかの質問例をご紹介します。10-1. 経験に関する質問例これまでのキャリアで特に楽しかった瞬間はありますか?仕事以外での趣味やアクティビティは何かありますか?10-2. スキルに関する質問例日常生活や仕事で使えるスキルや特技は何かありますか?身につけてみたいと思う新しいスキルや知識は何かありますか?10-3. キャリアに関する質問例自分のキャリアの中で大切にしている価値観はありますか?今後のキャリアで挑戦してみたい分野や役割について教えてください。10-4. 興味の対象を確認する質問例休日や自由時間には何をして過ごすのが好きですか?最近読んだ本や観た映画などで感動したものはありますか?10-5. 現職に関する質問例現在の職場で楽しいと感じる瞬間は何ですか?仕事において乗り越えた困難やその時の気づきを教えてください。10-6. 自社に関する課題の質問例自社に興味を持つようになったきっかけを教えていただけますか?自社に対して改善や成長を期待する点はありますか?10-7. 職場環境についての質問例仕事をする上で、あなたにとって大切な職場環境やチームの雰囲気はどのようなものですか?チームメンバーや同僚とのコミュニケーションスタイルについて教えてください。これらの質問をカジュアル面談の流れに自然に組み込むことで、求職者との対話がより深まり、相互理解が深まります。11. カジュアル面談に関するよくあるQ&AQ1:カジュアル面談って、実際どんな感じで進行するの?A1:カジュアル面談は、リラックスした雰囲気の中で進行される対話の機会です。通常、自己紹介や相互の興味、経験についての軽い話題から始まります。その後、深い議題に移り、お互いの視点や洞察について交換を行うことが多いです。柔軟で自然なフォーマットが特徴で、アイデアや視点の交換を重視した対話を進めることが目的となります。Q2:カジュアル面談でどんなことを話せばいいの?A2:カジュアル面談では、求職者の興味やスキルを聞き、組織への適性を確認することが重要です。企業の価値観やビジョンの共有、求職者からの質問への丁寧な回答や次のステップの説明など信頼と透明性を重視し、求職者の個性を引き出すよう意識して話すことが重要です。Q3:カジュアル面談って、どんな人に向いてるの?A3:カジュアル面談は、転職を考えているけれど行動に移すことができていない潜在層の方々に向いています。通常の採用選考では少しハードルが高いと感じますが、カジュアル面談であれば気軽に参加することができるため、求職者の背中を後押しする良い機会にもなります。Q4:カジュアル面談って、普通の面接と何が違うの?A4:カジュアル面談は、通常の面接とは異なるアプローチを取ります。カジュアル面談は、リラックスした雰囲気のもと、相互理解にフォーカスし進行していきますが、採用面接は、あくまでも選考が主な目的です。Q5:カジュアル面談での服装はどうすればいい?A5:カジュアル面談では、求職者にリラックス感を与えつつ、尊重される印象を持ってもらうため、清潔感のあるカジュアル服が適切です。企業文化に合ったファッションを示し、尊重とプロフェッショナリズムをバランスよく表現することが重要になります。Q6:カジュアル面談での質問に困っちゃうかも。アドバイスはある?A6:カジュアル面談では、お互いの共通の興味や経験を起点に、自然な流れで対話を進めることが大切です。趣味や興味、職務に関するトピックから始めてみるのは良いアプローチです。また、相手の話題に興味を持ち、積極的に質問することで、楽しい会話を楽しむことができます。Q7:カジュアル面談を通じて何を得られるの?A7:カジュアル面談は、お互いの考えや経験を交換し、新たな洞察やアイデアを得る機会です。リラックスした雰囲気の中で行われる対話は、お互いの理解を深め、異なる視点からの知識を得ることができるチャンスです。自己成長や仕事に新たな視座を持つことに役立つでしょう。12. まとめ今回はカジュアル面談について解説していきました。面接や選考というと少し堅苦しいイメージがありますが、このカジュアル面談であれば気軽に参加できるものとなっているため、求職者からの関心を得やすいかもしれません。相互理解を深めるという点に重点を置いているカジュアル面談を上手く活用することで、長期的に活躍してくれる人材の確保ができるようになると考えられます。また、事業所側としても求職者との対話の中で生まれる新しいアイデアや発見もあるかもしれません。カジュアル面談を上手く活用し、採用に役立てていきましょう。